キャンニバル ジャパン アスリート 谷 新吾 選手 IRONMAN New Zealand レポート
IRONMAN New Zealand 2020.03.07 所属:タチバナ接骨院・西京味噌 谷新吾
年代別第1位に入賞しアイアンマン世界選手権の出場権を獲得しました。
- ~エイジ50-54順位・総合タイム~
- 2位David Mattson (New Zealand) 9:52:36
- 3位Steve Dean (New Zealand) 9:53:36
- 4位Steffen Brocks (United States of America) 9:55:04
- 5位Alun Marshall (New Zealand) 10:00:14
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
谷 新吾選手にインタビュー形式でレポート頂きました。
Q1
3月に開催されましたアイアンマンニュージーランド。今から振り返ってみるといかがでしょうか。
A1
本当に新型コロナで大変な事態が続いておりますが、運よく3月7日に開催されて帰国もできました。 今となっては奇跡としか言いようがありません。よく帰ってこれたな、3月の事ですが遠い昔のようです。
ハワイの予選会として、今年の第1戦として臨んだレースですので、 期待よりは不安の方が大きかったような気がします。 なんとか、体は自分なりに仕上がっていたと思います。 アイアンマンニュージーランドに出場した経験はありますが、 天候が大荒れだったタウポも知っていますので、不安もあリました。
Q2
現地到着されてどのように過ごされましたか?
A2
タウポの町に入った初日、雨で肌寒い感じでした。 まあ冬の日本に比べれば暖かい。気持ちも楽になリましたね。
さっそくバイクを組みました。 試走は、スイム、バイク、ランとそれぞれ別日に行い、 1日で済ませることはしません。いつものルーティンで行いました。 コースは僕が出ていた時からは、少し変わっていましたが、 いつもの自然豊かで小さな観光地タウポでした。 あとは買い物したりコーヒーしたりゆっくりと過ごしました。
Q3
いよいよ大会当日ですね。
A3
前日午後に当日朝ごはんの買い出しに行って、早めにロッジに帰りました。 スタートは8時、70.3も同時開催と言うことで1時間遅くなったのでしょうか。 日が昇り、完全に明るくなってからのスタート。暗い中、湖に入っていた頃とは 雰囲気が全く違うものでした。
朝の気温は10度位まで下がりますが、日中は20度を超えます。 防寒と暑さ対策両方が必要になってきます。 水温はフルのウェットスーツを着てちょうど良いくらいでしたね。 スタート前、ニュージーランド恒例のハカが披露されました。 先にスタートし、スイムフィニッシュに向かう70.3の選手たちを見送り、 アイアンマンのプロスタートを見送りながら、もうそろそろだなと 自分を盛り上げていきました。
今回からヴォラーレウェットスーツのNewV3を着用しました。 サイズ感もちょうどよく、お気に入りのソフトな感じ伸びの感じが良かったです。 コースは、長方形を時計回りに1周します。 折り返してからの終盤は川の方へ流れていくので、流れに乗った感じスムーズでした。 スイムのフィニッシュは、スタート地点を通り過ぎてヨットハーバーから上陸します。
Q4
バイクはいかがでしたでしょうか?
A4
今回のファクターバイクは、後輪をディスクホイールにしました。 大会2日前にバイクの試走をした時は、落車しそうなかなりの強風でしたが、 日に日に止んでいきました。当日は絶好のトライアル日和で良かったです。
バイクは90kmのコースを2周回するコースです。 用意したアームウォーマーと長手袋をつけようとしましたが、 冷たくて、冷たくて、手の震えが止まらなかったです。 ボランティアの方に手伝ってもらい、なんとか装着できました。
バイク2周目で気温が上がるのを期待していましたが、上がってきませんでした。 すごく寒いわけではありませんでしたが、ウォーマーとグローブは最後まで着けっぱなし。 途中でブラッデン・カリー選手を偶然発見しました。動画で見るよりスマートでしたね。 ニュージーランドですので、さすがキャンニバルのトライウエアが多かったです。 俺もCANNだよ!!!と心で叫んでいました。
バイクは想定より大幅にタイムロス、もうちょっと行きたかったですね。 レース前にあった不安がここに出たような気がします。 あともう2weekは練習足りなかったかな…。 前半は鬼の形相で追いました。順位だけを気にしつつ回しました。 この大会で一つ目安がありました。 スイムもバイクも僕より速い岩渕選手が出場していたので、目安にしていました。 1周目45km地点くらいでは大差はなかったのですが、2周目は姿かたちもなし、 ガクッときましたが辛抱どころでしたね。 自分のエイジグループは、ふくらはぎに貼ったアルファベットシールO(オー)が目印。 抜いたり抜かれたりが続いていました。
エイドが楽しみ。冷えたコーラが満杯それもロングボトルに入っています。 がぶがぶ飲めます。もちろんまずはメダリストエナジージェルを食べ終えてからです。 透明のボトルなので確実にコーラとわかる。何度もそれで気持ちをつなぎました。 用意した補給食はほぼほぼ完食できたので、体調は非常に良かったです。
Q5
いよいよランですね。
A5
バイクの遅れは十分わかっていたので、なんとかしなければと言う思いだけです。 順位はさっぱりわかっていませんでしたが、オークランド在住のホリさん夫婦や ツアーで一緒のナガタニさんの奥様にも応援していただき、スタート直後は9位。 非常にありがたかったです。あれがなかったら本当に辛いですよ。 ただ、まだ9位か…、疲労で重たい体がさらに動かなくなりました。 レース後、最初はエイジ1位と20分以上、5位とは17分差があったようです。 新コースの3周回は走りやすかったです。 1周が短い分、応援も多いし断然気分的に楽で僕は好きですね。
1周目はリズムに乗れない走り、ここは絶対に来るチャンスのために腹ごしらえ優先。 エイド毎に用意した補給食を取りながら淡々と走ることに集中しました。 2周目に入ったところで、ホリさんからエイジ7位!と声援を受けました。 正直9位も7位も僕には同じに感じましたが、ここであきらめるわけにはいきません。 周回はラストに入りました。7位~3位まで2分! ホリさんの声がはっきり聞こえました。 声が飛んだ瞬間、いけると思いました。腕振りもストライドも思い通りに動きます。
AWA(Ironman All World Athlete)で、僕はブロンズに属しています。 今回のレースは僕よりもポイントの高いゴールドやシルバーの選手が沢山いました。 AWAの選手はレースナンバーも若い番号をもらえます。 ふくらはぎのマーク、ナンバー、最後は周回チェックでもらう3色のバンドを確認。 その時、これで1位になったんじゃないかな!?、と思いました。 それらしき選手を抜く瞬間、レースナンバーが金色に気づいたんです。
フィニッシュ2km手前でホリさん僕1位ですか? 1位だよ!! 確信しました。 自分としてはハワイの予選なので、確実に権利を獲得する。 まさか1位まで行くと思っていませんでしたが…。 不安と期待との中で、全体的にレースの流れをうまくまとめられたと思います。 これからも理想の走りに近づけていきたいです。
Q6
レース後のお気持ちを聞かせてください。
A6
まずは、エイジ1位が嬉しかったです。 世界中どの大会にも強豪がいますし1位を目指して本気できています。
益々エイジのレベルが向上する中で、今回の成績は収穫だと思っています。 やっぱりハワイで表彰台に上がることを目標にしたいので、そのために実力を上げて行きたいです。 予選通過で嬉しい思いと同時にハワイへの準備に気を引き締めていこうと思っています。
Q7
応援された皆さんに一言お願い致します。
A7
今シーズンは、新型コロナで大変な時間が長引いていますが、 そんな中でいつも応援していただき自分のレースや練習に大きな動機づけになっています。 タウポでは、ホリさんナガタニさんの力強い声援が効きました。 皆さん本当にありがとうございます。 ひきつづきトライアスリートの明るさで止まらず前に進みましょう。 からなず明るい場所に行けるかと思います。
谷 新吾選手ありがとうございました。