cannibaljapan2019.07.30

キャンニバル ジャパン アスリート 稲葉 明子選手(森永製菓) IRONMAN Switzerland レースレポート





IRONMAN Switzerland 2019.07.21 稲葉 明子 選手 (森永製菓)

キャンニバル ジャパン契約選手 稲葉 明子 選手 (森永製菓)
07月21日に開催された IRONMAN Switzerland に出場し、
女子総合18位、女子年代別25-29にて優勝を果たし、KONAの出場権を獲得しました!

IRONMAN Switzerland 
【開催日】2019年07月21日(日)
【開催地】スイス チューリッヒ
【競技内容】スイム3.9km バイク180.2km ラン42.2km
【結果】女子総合18位、女子年代別25-29優勝 総合タイム 10:57:43
スイム57:44 /エイジ2位・女子総合8位 バイク5:39:27 /エイジ1位・女子総合7位 ラン4:13:08

【レースギア】
ウェア      :キャンニバル レディース プロ エリート スリーブドゥ トライ スーツ CASINO
ウェア      :キャンニバル レディース スポーツトップ ブラック
サンバイザー   :キャンニバル サンバイザー ブルー
ヘルメット    :GIRO AEROHEAD マットホワイトシトロン
【試走ギア】
ウェア      :キャンニバル レディース サイクルレースジャージ TROPICAL ICE
ウェア      :キャンニバル レディース ビブショーツ TROPICAL ICE
ウェア      :キャンニバル レディース スポーツトップ TROPICAL ICE
ヘルメット    :GIRO AEROHEAD マットホワイトシトロン


2019/07/21にIRONMAN Switzerlandに出場しました!
今回は祝日・海の日で3連休を利用して思い切って月曜出発。
早めに現地入りして時差ボケ対策とコース試走などの調整を行うことにした。

今回のコースは
スイム:チューリッヒ湖で3.8km1周回のコース。水温22.5度の淡水で波もなく泳ぎやすい。ウエット着用。
バイク:湖畔沿いの平地と丘陵が半々にレイアウトされた87.5㎞を2周回する。獲得標高2100m越えの175km。
ラン:10.7㎞を4周回するフラットなコース。チューリッヒの中心市街地を走る!

そして目標は
スイム:57~58分(トランジを入れて1時間以内)
バイク:5時間30分以内
ラン:3時間45分
トータル:10時間15分

ペース配分を守って潰れない事を意識して優勝を目指して頑張りたい。
そして今回からCANNIBALのユニフォームとGIROのAEROHEADヘルメットをサポートして頂くことになった。
さらに気合いも十分!たくさん武器を身に着けて挑めるのだから怖いものなしだ!




現地入りしてまずは1周90kmのバイクコースを試走。アイアンマンレースで試走をしたのはこれが初めて。
コースを知っていることでかなりのアドバンテージになるはず!!!
と、思いきや。
今まで経験した事がないほど登るコースレイアウト。とてもキツイ。キツイったらない。
これは過去最高にきつい1日になりそうだ。

試走をしてから不安要素が大きくなってしまったけど、レースはスタート!!

スイムスタート時は雨。
気温は低いし水温も少し冷たいがウエットを着ているから大丈夫。

ウエーブスタートなので、できるだけ前の方からスタートしたくて先頭から3列目ぐらいに並んでいたけど、
周りは大柄なヨーロッパ男性ばかりで埋もれていた。

スタート直前に「たぶん君よりスイム速いから前に入ってもいい?」みたいなことを言われて、
ちょっぴり悔しくなったけど、スタートしてびっくり。とんでもなく速かった。

予想より出遅れてしまったように感じたけど、一人旅になる事なく集団の最後尾にいることができた。

57:44 /エイジ2位・女子総合5位
予定通りのタイムだ。

バイクは湖畔沿いを漕ぐ始めの30kmは平地区間。
始まってすぐエイジ1位の選手を抜き、トップになった。

自分の目標パワーで、かつ12mあけて男性選手の後ろを漕ぐ事で省エネ・スピーディーに進む。
レース前の試走の時よりも調子が良くて少し安心したけどいよいよ始まる不安の大本命アップダウン!
30km過ぎから70km地点くらいまで続く。

たしかに私は登るのが遅いけど、想定通りのタイムで進む事が出来ているから悪くないはず。
しかし大勢の男子選手に抜かれていく。

女子選手がいないかチェックしていたけど、あまりにも多くの選手が抜き去るから見逃しているかもしれない。
まだエイジ1位を守れているのかな、と不安になる。

ようやくアップダウンは終わり、再び湖畔沿いの平地に戻る。
そして周回のラスト5km地点にはハートブレイクヒルと呼ばれる名物の坂がある。




勾配がきついけど、ツールドフランスで見るような応援の中を漕ぐ事ができる機会は滅多にない! 本当に応援の盛り上がりが凄くて楽しかった!

ここで、エイジトップにいて2位との差は6分あることが分かった。
このままペースを維持していきたいところだ!

スタートした時には雨だった天気も晴天に変わり、暑さを感じ始める。
CANNIBALのウエアは雨が降っている時も重く感じず、
晴れてからはすぐに乾きサラッとしていてすごく快適だった。

また、AEROHEADは雨の中でも視界良好。
そしてエアロメットにありがちな耳の当たりの窮屈な感じがなく解放的なところがすごく好き。
やはりこれだけ良いヘルメットだからレースで使用している選手がかなり多くて、
まったく同じヘルメットを使用する選手に「いいヘルメット使ってるね!」と笑いながら声をかけられた。

そんな束の間の会話を楽しむほど順調に進んでいたけれど、1周回目が終わると疲労が目立ち始めた。
前半の登りで頑張りすぎてしまったかもしれない。

案の定、2周目の最後は全くパワーも出せないほど疲れてしまった。
2回目のハートブレイクヒルは登り切るだけで精一杯。本当にハートがブレイクしちゃった…

予想よりもバイクに時間をかけてしまったけどエイジ2位との女子選手との差は15分と聞く。
私もヘトヘトだけど、みんなも疲れているようだ。




バイク5:39:27 /エイジ1位・女子総合8位

いよいよランのスタート。
ランの目標タイムは1km5’20ペースで、いつもであれば頑張るペースではないから大丈夫!

始めの10kmは応援に励まされて走っていたけど、2位の選手に8分も詰められてしまった。
なのに私のペースはどんどん落ちて、1km6'00ペースになる。
まだ30kmあるのに絶望的なペースだ。

驚くほど全く脚が残ってない。



3周目に入る頃にはペースも順位も分からないほど瀕死状態だったけど、
とにかく早く終わらせる為に歩かずに進む。

情けないけど、まだまだコナで戦う器ではない事を痛感。
しかし残り10kmでまだトップにいて、2位はすぐ後ろにいると分かった。

まだコナに行ける可能性が残っている!!と分かると、
目が覚めたような気持ちになって、ほんの少しペースを整えてフィニッシュまで駆け抜けることができた。

30分以上も大幅に目標タイムよりオーバーしてしまったけど、なんとかエイジ優勝!

ラン4:13:14
後から知った事だけど、31km地点で2位の選手と11秒差。
でも直後に相手の選手が大失速して35km地点では9分差に広がっていた。危ない危ない…


トータル10:57:43 エイジ1位/女子総合18位

今回の優勝&コナ獲得は幸運が舞い込んだだけで実力とは言い難いから
あまりハッピーではないけど、初めてのアイアンマン世界選手権出場が決まって安心した。

正直、目標までの長い道のりを認識して、身が引き締まる思いの方が強い。
まだまだ挑戦は始まったばかりだから、より具体的に目標までのプランを立てるための良い機会になったと
前向きに考えることにしよう。




ひとまず早く疲れを取って、今回の反省点だらけなレースを踏まえて再びトレーニングを始めたい。

コナまでの限られた時間の中で、今ある力を出し切れるようなレースにすることが目標。
長い目で見ても今年コナに挑戦できることはとても重要だと思う。
とっても楽しみだ!

たくさんのご声援ありがとうございました。
レース速報をネットで見ながら応援して下さっていた方もいて、本当に嬉しかったです。




これからも応援よろしくお願いします。




稲葉 明子(いなば あきこ) (森永製菓)
1993年生まれ
特徴:トライアスリート×フルタイムワーカーとして
IRONMAN WorldChampionship AgeGrupe25-29部門 優勝を目標に両立に励む

両親が共にトライアスロンをしていた影響を受け、大学入学と同時にトライアスロン部に入部。
始めた当初は初心者でショートディスタンスを完走することが精一杯であった。
しかし先輩が日本最高峰の舞台である日本選手権お台場大会で活躍する姿に魅了され、
ショートのエリートへ挑戦。仲間と共に練習三昧な大学時代を過ごした。
その後、森永製菓㈱に就職。職場の手厚いサポートと理解に背中を押され、競技続行を決意。
ミドルディスタンスへの挑戦を始めるとロングの魅力にみるみる惹かれ2019年よりロングへ転向。
初出場の宮古島大会にて3位入賞を果たし、順調に2019年シーズンをスタート!
仕事に、トレーニングに、日々奮闘中!

<主な成績>

SD:ショートディスタンス、SP:スプリントディスタンス、MD:ミドルディスタンス、LD:ロングディスタンス

2015年
6月 関東選手権(SD) 6位
10月 日本選手権 お台場大会 (初出場)(SD) 25位
10月 日本学生スプリントトライアスロン選手権(SP) 優勝

2016年
9月 村上ASTCトライアスロンアジアカップ(SD)9位
10月 日本選手権 お台場大会(SD) 32位
10月 日本学生スプリントトライアスロン選手権(SP) 優勝
2016年 最高ジャパンランキング(SD)21位

2017年
11月 IRNMAN70.3 Thailand(MD) 年代別3位

2018年
6月 五島長崎トライアスロン選手権 エリートの部(MD)優勝
7月 ITU マルチスポーツ世界選手権ロングディスタンス エリート女子(MD) 15位
9月 日本ロングディスタンス選手権 佐渡大会(MD) 2位
10月 日本選手権 お台場大会(SD) 31位

2019年
4月 全日本ロングトライアスロン選手権 宮古島大会(LD) 3位
5月 ITU マルチスポーツ世界選手権ロングディスタンス エリート女子(MD) 16位